中国の大気汚染物質「PM2・5」が日本に深刻な影響を与えているが、脅威はこれに留まらない。毒性の強い農薬や食中毒を引き起こす細菌まみれの中国産食品が「検疫をすり抜けて国内に入ってきている」(専門家)という。検疫検査の際、禁止された農薬の使用や適正量を超えた食品添加物の含有、有害な病原体による汚染など食品衛生法違反で摘発された事例を集めたもので、中国産食品の汚染のすさまじさを物語っている。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20130513/frn1305131811006-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20130513/frn1305131811006-n2.htm
検査機関で分析される中国産食品。マンパワー不足もあり、すべてをチェックできない状態が続いている
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「きくらげ」など複数の乾燥食品に含まれていた「二酸化硫黄」。『食品のカラクリ6 輸入食品の真実!! やっぱり危険!? 「中国産」の知られざる実態』(宝島社)などの著書がある食糧問題研究家の小倉正行氏がこう解説する。
「食料品の見た目をきれいにするために使われる漂白剤に含まれる物質だ。基準値を超えて摂取すると、気管支の障害やアレルギー性の異常過敏反応などを引き起こす危険性がある」。水で戻すと漬物になる「フリーズドライキムチ」に入っていた乳化剤「ポリソルベート」は、安全性に疑問が残るため日本では使用が禁止されているが、中国では入れ放題という。
「清涼飲料水」などに使用された保存料「安息香酸」にも危険は潜む。「基準値を超える量を摂取するとアレルギー症状を起こすとされる。特に抵抗力の弱い子供には危険。摂取を続けると、情緒不安を招くなど生育に悪影響を与えるとも言われている。ほかの添加物と一緒に摂取した場合、より深刻な健康被害を招く可能性がある」(小倉氏)事例のなかで「最も危ない」と小倉氏が指摘するのが、「ナッツ類(くるみ)」などに含まれていた「アフラトキシン」。発がん性が非常に高いカビ毒で、微量を摂取しただけで、肝臓がんを発症する恐れがある。
財務省がまとめた貿易統計によると、昨年度の中国食品の輸入高は約8064億円で、最大の輸入相手国である米国の1兆3208億円に次ぐ高さ。2000年度の約6503億円から10年あまりで大幅に取引量が増えた。それだけリスクも上昇していることになる。問題の背景には、中国の生産者の低いモラルと拝金主義がある。中国公安省は2日、キツネやネズミの肉を牛や羊の肉と偽って販売するなど食肉偽装に絡む犯罪で900人以上を逮捕したと発表した。利益追求が偽装の主な理由だった。
『中華バカ事件簿』(扶桑社)の著書で現地事情に詳しいジャーナリストの奥窪優木氏は「自分さえよければ相手など関係ないのが彼らの基本姿勢で、自分の口にさえ入らなければ、どんな危険な食品を作ってもいいと思っている。衛生管理もおざなりで平気で不正も働く」と明かす。奥窪氏によると、中国の地元住民でさえ自国の食品を避ける傾向にあり、飲食店の衛生環境も悪いため、自炊する住民は多いという。「従業員は自分の口に入るまかないを作るときだけはきちんとする。だから店で出すものより安全でおいしいと言われている」(奥窪氏)というから笑えない。
中国人でさえ避ける危険な中国産食品。身を守るためにはいまのところ、原材料の生産地がどこなのかを細かくチェックし、自衛するしかない。安さにつられてはいけない。
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